コンテンツにスキップ

ゲジ (食品)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
セネガルのゲジ

ゲジGuedj )は、西アフリカ食品発酵したを乾燥させて作る[1]

概要

[編集]

セネガルで古くから作られていたが、第二次世界大戦後にセネガル川の漁民が移住してモーリタニアでも作られるようになった[1]米飯の副食物とされることが多い[2]

ボウズガレイ科英語版ウツボタイ科ボラ科などの魚が原料とされ、が多かったり鮮度が低下したりして市場価値の高くないものが、ゲジとして加工されることが多い[1]と内臓、頭部を取り除いて切り身にし、大きなに入れて24時間から72時間かけて発酵させる[1]。夏季は発酵が急に進行しないよう、桶内に海水を注ぐが、それ以外の季節は魚単独で発酵させる[1]

発酵に続き、魚種や季節に応じて4日間から10日間かけて乾燥させる[1]。完成したゲジは30%から50%の水分を含み、乾魚としては柔らかい部類に入る[2]

脚注

[編集]
  1. ^ a b c d e f 石毛直道 1989, p. 205.
  2. ^ a b 石毛直道 1989, p. 206.

参考文献

[編集]
  • 石毛直道魚酱の起源と伝播 : 魚の発酵製品の研究(8)」『国立民族学博物館研究報告』第14巻第1号、国立民族学博物館、1989年7月、199-250頁、CRID 1390290699797084416doi:10.15021/00004307hdl:10502/2989ISSN 0385-180X